その男、ドナルド・グローヴァー

1983年にアメリカ合衆国に生を受けたドナルド・グローヴァー。
チャイルディッシュ・ガンビーノのステージネームで知られるラップシンガーだ。

彼はマルチ・タレントであり、あるときはコメディアン、あるときは俳優として「スパイダーマン:ホームカミング」や「ハン・ソロ / スターウォーズ・ストーリー」に出演、さらにドラマや映画の脚本やプロデュースまで手がけている。

そんな彼の名前が、今月になって爆発的に広がった。その背景には何が隠されているのだろうか。

世界中の話題を一瞬で塗り替えた “This is America”

「Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)」が5月5日にリリースした楽曲、”This is America”
4月4日付でリリースされたこの楽曲は、Billbord Hot100 チャートの首位に4週に渡ってランクインしていた Drake の “Nice for What,” を一瞬で飛び越えた。

さらに一度見ただけで頭に焼き付いてしまうような衝撃と、何度見ても新しい発見が見つかるような多様な描写と繊細さを兼ね揃えたミュージック・ビデオは、Youtubeにアップされてからわずか1週間で再生回数一億回を叩きだした
ちなみに、このビデオの監督を務めたのは日本人のフィルムメーカー、ヒロ・ムライ氏だ。

“This is America”のリリース後、そのミュージック・ビデオとリリックにふんだんに盛り込まれた暗喩や風刺、オマージュや謎の数々から、楽曲に対する意見や考察、楽曲を発端とした議論などが世界中に広がっていった。
ASIAN KUNG-FU GENERATION のボーカルである後藤正文氏が自身のブログで、また星野源氏が自身のラジオで触れるなど、この話題は日本国内でも広く取り沙汰されている。

まさに世界中の話題を塗り替えたと言っても過言ではないだろう。

結局チャイルディッシュ・ガンビーノは一発屋なの?

”This is America” のリリース後、チャイルディッシュ・ガンビーノの名前は世界に急速に広まった。
そのせいで彼を一発屋だと思ってしまう方も少なくはないだろう。

しかし、結論をいえば全くそんなことはない

この記事でチャイルディッシュ・ガンビーノに興味を持った方はぜひ、彼の前作「Awaken, My Love!」 を聞いていただきたい。
このアルバムはグラミー賞にて「最優秀アルバム賞」にノミネートされ、中でも収録楽曲である「Redbone」はグラミー主要2部門を含む5部門にノミネート、「最優秀トラディショナルR&Bパフォーマンス」を受賞している。

やっと世界に実力を認知されたチャイルディッシュ・ガンビーノの活躍にこれからも目が離せない。

Chita
DEEP DIVER編集部の中では珍しい真面目なライター。海外での活動経験を生かして洋楽系の記事を寄稿している。音楽はトロピカルハウスやアシッドジャズなどを好み、海外のカルチャーへの愛と造詣が深い。最近ハマっているのはバチェラー・ジャパンとゲーム・オブ・スローンズ。